アーティストステートメント 

 

 

 

創造の本質は、二元性を超えた場所に存在することです。

 

 

意図することと委ねること、存在と非存在、その間にある均衡。

 

 

水彩で描くことは、自然との対話に耳を澄ませることです。

 

筆は意思を表現します。しかし、水と顔料の動きは完全には支配することができません。色は紙の上で広がり、混ざり、変化

 

し、時に自身の意図を超えた表現を生み出します。

 

 

創造性と自然の力との共同作業によって表現が生まれます。

 

50%は創造性。

 

50%は自然からもたらされるもの。

 

自然との対話の中で、すでに存在していたものを発見しようとしているのです。

 

 

筆の動きは、足し算の美です。

 

紙の上に色、形、エネルギーを加えていく行為です。

 

 

一方で、余白は引き算の美です。

 

それは沈黙であり、存在しないものの中にある可能性です。

 

 

しかし、この二つは対立するものではありません。

 

 

筆跡は余白によって存在し、余白は筆跡によって意味を持ちます。

 

存在と不在、描かれたものと描かれていないもの。

 

 

その両者が完全な均衡に達する瞬間を僕は探しています。

 

 

 

その瞬間、絵はそこに存在しているにもかかわらず、静かに消えていくように感じられます。

 

 

 

それは、二つの正反対の音波が互いを打ち消し合い、音そのものは存在し続けているにもかかわらず、聞こえなくなる現象に似ています。

 

 

絵が消滅するのではありません。

 

物質としての存在を超え、見る人の記憶や想像力の中で、新しい形で存在し続けるのです。

 

 

 

描くことは、耳を澄ませることです。

 

予測できないものを受け入れることです。

 

そして、自分自身を超えた場所にすでに存在していたものを発見することです。